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行動変容(前編)

「保健師の『行動変容に対する介入』って、甘いと思うんですよね。うちの初期の会員さんの様に最初に運動でガンガンやせた人って、ほとんどの人が今でも体形を維持していますし、今でも運動を続けていますよね。半年で4kgなんていうわずかな体重減少目標なんて、やっても結局戻ってしまう人ばっかりでほとんど意味がないと思うんですよ。」

先日、うちの施設の運動指導士の一人からそんな意見を熱く語られました。「なるほど」と思いました。うちの施設ではもともと運動プログラム主導で生活改善に介入していました。それなりの成果を出していましたが、やはり保健師が主導で運動と食事の両面からアプローチすべきだという見識から、今の介入形態に変わりました。奇しくも同じ時期に<特定保健指導>が始まり、保健師さんが喜々として生活介入に乗り出したのです。

リバウンドをさせないためには、無理せず長続きできる生活の見直しでなければならない。だからまずは体重の5%を半年間で減らす計画を立てましょう(それだけ減らせばメタボを改善できることが報告されています)! 運動だけで目標に達するのは大変だからその半分を運動で、半分を食事で減らしましょう・・・教科書のようにほとんどの入会者はその計算式に従って毎日の目標を立てて頑張っていくことになります。

入会してくる方の生活歴は千差万別です。昔の会員さんのように、運動で何かを変えよう!という思いで入会してきた方と特定健診でひっかかって何とかしなきゃ!と責められて来た人とではモチベーションや目的意識もまるで違っています。それを一律な公式に合わせて計画を立てると、かえってモチベーションを落とす結果になる人もいるということを忘れてはならないだろうと思います。

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