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特定保健指導

新年度になって、保健師さんからある相談を受けました。

特定健診の結果から、腹囲に加えて血圧、糖、脂質に異常がある方に<特定保健指導>を行うことになりますが、これらの項目に対して内服を始めるとその時点で保健指導の対象から外されます。保健指導を開始していても、途中でクスリを飲み始めたらその時点で対象から外されます。そのため、管理を依頼する保険者側も、その管理を請け負う医療者や健診担当者も、できるだけ無駄のないように、内服対象になりそうな人を初めにふるい分けしておきたいようです。だから、健診結果の一覧表を持ってくるので、<要精査><要治療>の紹介状が出る予定の受診者のうち、最初から内服をすべき人とまず生活療法になる人を分けてもらえないか、という相談でした。

わたしは丁重にお断りしました。彼らは、その指摘された異常がいつからあり、他にどんな病態があり、原因となる病気がないか確認し、仕事や生活習慣や家族のことを確認し、その上で内服を初めからした方が良いか、まず生活を頑張った方が良いかを本人と良く相談することが必要だと判断された人たちばかりなのです。彼らは、いずれにせよ、まず必ず医療機関に行ってほしい人たちであり、その後<特定保健指導>の対象になるならそう指示されるべき人たちです。行く前に、自分たちの都合に合うか合わないかという駒の選択対象にしてはいけない人たちです。

行政が求めていることは、被保険者の中からメタボの人を選んで、彼らを束で指導した上で、マスとしてその中の何%以上の成果が出たら合格!というものです。だから保険者もその下請け作業者も、一番効率よく合格点をもらえる方法ばかりを模索しているように思えます。メタボを指摘された人たちは、その各々に各々の人生があり、その各々がこの機会に何かを変えてほしいわけですから、少なくともこの仕事に関わる保健師の皆さんは、無駄骨になるかならないかなどという行政の打算の中に、自分の仕事をはめ込んでしまわないでほしいものだと、切に願っております。

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