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喫煙者のCTスクリーニング

「CTによる肺がんスクリーニング~喫煙者への推奨は慎重に」

うちの施設でも行っているCTによる肺がんスクリーニングに関するドイツからの記事に目が留まりました(Medical Tribune 2010.4.29)。「肺がん患者の家族から『私は喫煙者ですが、定期的に肺のCT検査を受けたほうがよいでしょうか』と相談されたらどうアドバイスすべきでしょうか?」という質問の答として、「現在進行中の試験の結果が明らかになるまでは、無症候の喫煙者に対し、一概にCTによるスクリーニングを勧めるべきではない」というわけです(Dr.Martin Kohlhaufl:ゲルリンゲン)。

喫煙者と元喫煙者3642名を対象としたスクリーニング試験で、被験者の40%(1472名)に非石灰化結節が認められ、そのうちの40例だけが悪性度高度だった。5mm未満の結節像ならさらなる精査は控えるように推奨しているのに、実際にはその40%以上が追加検査を受けた。でもその中に肺がんは1例も発見されなかった。1年後にCT再検査をしたところ、1年前にあった非石灰化結節の約97%は変化がないか退縮、新たな結節が発見されたのが7.5%、さらに再検査後2年間で肺がんと診断されたのは80例に過ぎなかった、という結果でした。つまり「高リスクの被験者の97%に肺がんはなく、発見された直径1cm未満の小病巣の圧倒的多数が良性だった。CTスクリーニングでがんの診断件数と手術件数は増加するのは事実だが、それががんによる死亡の減少につながるかどうかはまだ評価できる段階ではない」という見解です。

この事実は以前にも書きました。でも、だからといって100%ではない確率論を信じて検査を受けないか?と云えば、おそらく、圧倒的少数派に入るかもしれない確率がある以上、定期検査は受けたいと思うのが人間の心情だろうと思います。なぜならば、「喫煙者である」という負目があるから。やっぱり、どう考えても「肺がん患者の家族が喫煙者で・・・」というそこのところに間違いがあることをまずアドバイスしてあげるべきではないのかしら?

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コメント

非喫煙者が少数派!!!!

投稿: ヤニ女フェチ | 2010年5月24日 (月) 22時12分

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