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元気な声

「先生! そんなに下向いて廊下を歩いてたら、幸せが逃げますよ~!」

後ろの方から早足で歩いてきた看護師さんが、明るくそう云いながら追い越していきました。朝、更衣室に向かっていたときのことです。

「いやいや、別に下なんか向いてないよ。ちょっと考え事して・・・」

慌てて言い訳しようとして目を上げたら、すでに彼女ははるか前方の角を曲がろうとしていました。「相変わらず元気のいい女性だなあ」・・・そう思いながら眺めていたら、いつの間にかわたしも胸を張っていました。

彼女が新人だったころを知っています。わたしの働いていた救急医療の病棟に配属されました。何をやってもミスばかりで、いつもおこられていた印象があります。後輩が入ってきた2年目も変わらずミスばかりを続けていました。管理者たちは彼女を「できない看護師」と判断していたと思います。正直に告白するならば、わたしも内心そういう扱いをしていました。ところが、今の職場に来て久しぶりに彼女を見かけたら、別人のようにとても明るくはつらつとしていました。スタッフにも受診者さんにも、とても細かいところまで気が利く頼り甲斐のある看護師になっていました。そしていつもニコニコしています。

もちろん「経験」という要素はありますが、彼女はこの職場が合っているのだということがすぐに分かりました。看護師という仕事には、救急医療の中でテキパキと才覚を発揮するところと、患者さんの心の中に入りこんで寄り添う部分とがあります。そしてそれぞれに向き不向きがあります。どっちが優れているとか劣っているとかではなく、適材適所・・・彼女を生かせる場があって良かった、と思いました。

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