芝居への思い入れ
「わたしは、あなたのような人生の楽しみがほとんどないから羨ましいなあ。」
若い頃から湯布院映画祭に身と心を注いで、この季節になると仕事をほどほどにしてでも映画祭の実行に没頭している高校時代からの友人に、ついつい本音のメールを出しました。そしたらすぐに返事が来ました。
「私から見れば貴方の人生においての楽しみは演劇(あれは楽しみではないと言わないでね。いまだに連絡があれば見に行ったり、気にしていたりという行動を見るにつけ、聞くにつけ、そう思います)。」
実は、まったく同じ事を数年前、他の古くからの異性の友人からも云われたことがあります・・・「あなたはやはり演劇(芝居)がライフワークだと思うよ」。
5~6年前、大学時代の友人の劇団の公演を観るために上京して、その打ち上げに参加したときに、「宝くじを当てたら、さっさと家のローンを返して、仕事をやめて役者になりたいんだ!」と云ったら、その場の全員から「やめておけ!」と一蹴されました。「おまえは役者の器じゃない」という意味か、「医者の仕事をやめてまでする選択じゃない」と云ってるのかよく分かりませんでした。
「芝居なあ?・・・正直に書くと、何か10年前ほどの思い入れがなくなってきた気がします。自分の生活が忙しければ忙しいほど、もっと頑張っている連中がいることが励みになり、俺も頑張らなきゃ!と思ったのかもしれません。でも、徐々に自分の生き方に張りがなくなってくると、同時にあまり彼らの姿が羨ましくなくなってきたりするのですよ。」
映画祭実行委員の彼に答えたこのことば・・・くやしいけれど、これが本当に今のわたしの素直な気持ちなのかもしれません。
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コメント
ご無沙汰しております。大学演劇部&医学部の後輩の坂下です。ワンツーワークス旗揚げ公演でお目にかかった後、ジャイさんのブログにすべて目を通し、医師として、演劇人としてジャイさんとの時間を共有することができなかったことをとても残念に思います。特にジャイさんの師匠であるH先生は研修医時代に私も指導を受けたことがあり、その人柄の大きさに目がくらんで、大学医局なんてどうでも良いから是非弟子にして下さいと申込んだにも関わらず、H先生からやんわりとrejectされたことを鮮明に思い出します。
お聞き及びかも知れませんが先日熊本県立劇場にて開催されたオーディションに合格し、9月の舞台に出演させてもらえることになりました。18歳から31歳に渡って13年もの間、大学学生会館で芝居に関わってきた私にとって15年ぶりの舞台です。四捨五入すれば50歳を迎える老体でありながら毎日25Km自転車+4Kmランニング+100回腹筋を自分に課しております。当日はOさんも出演されますので、9月25日は熊本県立劇場に起こし頂ければ幸いです。これからも宜しくお願い致します。
投稿: 坂下直実 | 2010年7月 1日 (木) 01時21分
坂下直実さん
わざわざ書き込みをありがとうございます。
そうですかとうとう役者人生復活ですか?
おめでとうございます。ブラボーです!
大学の教鞭を取りながらの二束のワラジ、素晴らしい情熱だと敬服します。大変でしょうけど、完全燃焼目指して頑張ってください。ご家族のご理解ご協力があってのことでしょうから感謝の気持ちをお忘れなく。
たまたま昨日配信された「くま経プレス」に劇団きららの池田代表が出ていました。皆さん、頑張ってますねえ。情熱でキラキラしている姿は、昨夜のサッカー日本代表と同じように、私たちに勇気を与えてくれる気がします。
カラダを壊してもいいから頑張ってください。
9月はもしかしたら熊本に居ないかもしれませんが、一応スケジュール表には入れています。
(すみませんが、諸般の事情で、書き込みしていただいた文章を勝手に編集しました。ご了承ください。)
投稿: ジャイ | 2010年7月 1日 (木) 02時06分