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においの記憶

遅れ馳せの梅雨の季節になり、雨のにおいとわずかなカビのにおいとさらに汗のにおいが入り混じったフロアやロッカールームに入ると、わたしは今でも勝手に中学時代の中体連の試合会場の体育館を思い出します。

中学時代はバスケットボール部に所属していました。中体連の市の大会はいつもこの梅雨の時期で、試合がある体育館はいつもジメジメしていました。雨の日の体育館はいつもに増して薄暗く、ライトの灯りにボワッと映し出されたコートと、立っているだけでユニフォームがジトッと濡れてくるような蒸し暑さと熱気に覆われ、さらにこれから試合に臨む緊張感も加わって、どこか夢心地でした。試合の後には、汗と雨と涙とがミソクソ一緒になった全身濡れ鼠のカラダを引きずって帰るのです。・・・だれかの母ちゃんが差し入れてくれた甘酸っぱいレモンの香りも一緒に、鼻の中を通して思い出されてきました。

においの記憶というものはとても不思議なものだと思います。雨上がりのジリジリする陽射しには夏のかおりがし、車のクーラーのにおいと合わさると、わたしは必ず大学時代の自動車教習所を思い出します。何かにつけセンスのないわたしは、実地教習でいつもしかられていましたが、それでも毎日汗をかきながら通っていました。同じようなシチュエーションはその後の長い人生にはたくさんあったのに、なぜだかわたしは必ずあのころのことしか思い出しません。辛かったからではなく、きっと人生の中でとてもエキサイティングな経験だったからなのだろう、と思っています。教習所があった場所には今は大きなスーパーが建っています。

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