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ピンポイントの運命

日本中を襲った今回の大雨は各地に大きな被害をもたらしました。

こういう時に、たまたま通りかかって鉄砲水や土砂崩れに遭ってしまう人と、逆にいつも通るのにたまたまこの日だけ用事があって難を逃れる人とが居ます。以前にも書いたことがありますが、基本的にこれは「前者の運が悪く、後者の運が良い」のではなく、起きるべくして起きる宿命的に選び抜かれた人なのだと思うことにしています。前者はこの世の卒業者であり、後者は今世の修行が残っているひと・・・別に宗教家ではありませんが、わたしはこの考え方に共感しているもののひとりです。

以前、救急病棟で働いていたときに、忘れられないひとりの男性患者さんがおりました。急性心筋梗塞でERに担ぎ込まれる直前に心停止・呼吸停止になった彼は、すぐさま緊急カテーテル治療を受けてこの世に生還してきました。心筋梗塞のリハビリも順調に進み、退院の日を迎えました。家族が会計手続きをするために部屋を離れ、個室にひとりで待っているとき、今まで一度も起きなかった突然の不整脈発作で心停止を起し、彼は意識を失って倒れました。・・・個室で、周りにだれもいなかったにも関わらず彼が生き返ったのにはわけがあります。たまたま倒れた時に足首より先が部屋のドアから廊下側にほんのちょっとだけ出たのです。そして、ふだんほとんど誰も通らないその廊下をたまたまた隣の部屋に行く予定だったナースが通りかかったのです。「あれ?あの部屋は今日退院予定の○○さんの部屋。あれ、あの脚は何!?」・・・そんなピンポイントの「たまたま」がいくつも重ならない限り、「九死に一生」は起こりえません。それは単なる「たまたま」であるはずがない、と思っても不思議ではありますまい。

もう70歳を有に超えたこの老人もまた、まだまだ生かされる必要があったのでしょう。

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