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先に片付ける?

わたしの行きつけの床屋さんでは、一通り髪を切り終わったところで、洗髪や顔剃りを始める前に、必ず床に落ちた髪を箒で丹念に掃いてきれいにします。その間、客は放ったらかしです。先代の店主(今の店主の父ちゃん)のときからそうでしたから、この床屋さんの決め事(きっと先代の性格だと思います。息子はそれを教育されたと見ました)でしょう。今まで経験してきた床屋では、すべてが終わって客を送り出して次の客を呼ぶ前に掃くか、あるいはひげ剃り前にタオルを顔にかぶせている最中にそっと簡単に掃いていましたので、初めてここに来たときにはとても新鮮に映りました。

たしかに、ハサミの作業が終わった時点で床をきれいにしておくと、自分自身も客も靴裏に髪の毛が張り付きませんし、次のお客さんも良いタイミングで気持ちよく呼ぶことができます。とても理にかなっていると感心させられます。でも、面倒くさい人には本当に面倒くさいと感じるだろうなとも想像します。

わたしは、例えば旅行から帰ってきたら、旅行かばんに詰め込んだすべてのものを元の位置に戻したり汚れ物を洗濯籠に入れたりしてかばんを元の状態にするまで、一気に済ませないと座りません。疲れて帰ってきているので、後になると面倒くさくなってしまうと思うのです。正反対の性格の妻は、それをちょっとあきれた目で見ています。夏休みの宿題を先に済ませるか後でするかの考え方の違いですからそれはそれでしょうがないと思っていますが、くだんの床屋の先代の店主のことを「何事もきちんとしている真面目な人。でも融通のきかない頑固者」と思っているわたしは、きっとわたしをみる世間の目も全く同じなんだろうなと諦めることにしました。

でも、絶対この方が自分も周りも清清しいと思います。

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