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どこに行く?(前)

先日「で、どうしたらいい?」(2010.7.17)に対するharuchさんの書き込みへの返信を書きながら、考えました。

悩みをもってわたしの前にやってきた以上、何らかの答を出してあげなければならない、という思いは医者になったときからありました。ただ、おそらく若い頃と今ではまったく違うことを云うだろうことは容易に想像できます。医学知識という点では若い頃の方が優れているのは間違いありませんが、今の方が助言としては当を得ている自信があります。

それは<経験値>と<共感>です。若い頃、相手の悩みを自分は経験したことがないから実感がない・・・そんな自分が助言できるのは、あくまでも教科書に載っていた想像上の「総論」でしかありませんでした。でも、長い間医者の仕事をしているうちに、専門領域以外の内容でも同じような病気の実例を何度か経験し、さらには似たような経験を自分自身がするようになり、実感としての体験を考えれば助言は自ずと細かい所にまで立ち入った「各論」になる・・・当たり前と云えばしごく当たり前のことです。自分がその立場だったら、自分だったらどうするか?具体的にシュミレーションできる今だからこそ、現実に即した素晴らしい助言ができているのだと自負しながらも、ただただ、どんどん医学的でなくなっていってるかもしれないのが申し訳なかったりします。

健診の保健指導で、若い保健師さんが受診者の皆さんに話している内容を傍から聞いていて不満に感じるのは、それが「机上の空論」ぽいパターン化した内容に聞こえることなのですが、それはそれでやむを得ないのかもしれない、と思うようになりました。

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