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天使

母親がわが子2人を家に置き去りにして餓死させた事件が報道されています。3歳と1歳の2人は寄り添うように仰向けに死んでいたとのこと。痛ましい事件でした。

つい1年前まで頑張っていたお母さんの突然の育児拒否、母性の欠如、社会的援助の存在を知らない無知など、世間の報道がお母さんのことに終始し、これからさらにワイドショーの餌食になるのかもしれません。ただ、わたしが気になったのは、やはり天使のように生まれてきて天使のように去っていった子どもたちのことばかりです。おとなが虐待されたり殺されたりするのとは違い、子どもたちはほぼ例外なくお母さんを恨みません。「恨む」ということばそのものが存在しないのだろうと思います。親を信じることに何も疑いを持たない子どもたち、「悲しみ」や「辛さ」はあるのかもしれないけれど、お母さんは必ず自分を見てくれる。お母さんが自分を見てくれないとしたら、それは自分が何かしら間違えたことをしたから・・・自分が悪いことをしたから?・・・彼らはどうしてそんな無垢な天使たちなのだろう。誰もが子どものころはそんな天使だったに違いないのに、いつの頃からか親を恨み、憎しみ始めるのです。

3歳のお姉ちゃんが1歳の弟を守るために、弟をじっと抱きかかえて力づけながら、力尽きていく姿・・・どちらか一方が先にこと絶えて一人だけ残ったとき、そのどちらかは何を考えただろう。・・・悲しい姿なのだけれど、彼らもまた役割を持ってこの世に短い生を受けてきたのでしょう。せめて、若いお母さんがこれからの人生の中で、いつも彼らの天使の笑顔を心に抱いて生きていってもらいたいと切に祈ります。彼らは、いつもお母さんが大好きで、お母さんのことを恨んではいないのだから。

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