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本屋で本を買うことがめっきり減りました。今は、本屋といえば誰かと待ち合わせしているときの暇つぶし場所くらいのイメージでしかありません。

こどものころからあまり本を読む方ではありませんでした。姉が本の虫だったのとは対照的です。だから有名な童話や著名人の名作の類はほとんど読んだことがありません。でも、東京で電車通勤していたころには片道1時間の間にたくさんの本を読みました。携行に便利な文庫本だけでしたが、小さなアパートの本棚が小さな千差万別のジャンルの本で何重にも溢れていたのを覚えています。活字を読むことの面白さをあのときに初めて知りました。

でもまた、最近明らかに本を読む時間が減ったと思います。時間がないというのではなく、時間を読書に費やすのが勿体ないという思いがあるような気がします。紙文化世代のわたしは、どうしても今どきの電子書籍に馴染めず、インターネットの検索で見つけた文章も結局印刷してから読まないと頭に入りません。それもまた面倒くさい作業です。雑誌も含めて、本を買う場合はその多くが買いたいと思う本の情報を得たときにAmazonなどを介してインターネット購入する・・・それが最近のわたしの習慣です。

本屋で立ち読みしながら内容を吟味して気に入った本をその場で購入する、という機会はめっきり減りました。でも先日、暇つぶしに入った出張先の本屋で衝動買いした文庫本は、思いの他面白く、ついつい一気に読み上げました。自分のキャリアに何の影響もない小説でしたが、何かちょっと良い時間を費やしたような得した気分になりました。やはり、それが本のあるべき姿なのかもしれません。

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