飲んで騒いで12.7倍
韓国Eulji大学からの報告は、アル中のわたしには耳が痛い内容でした。酒宴で飲んで騒いだときの高血圧患者の心血管死亡リスクは最高12.7倍だというのです(STROKEオンライン版2010.8.19)。
韓国のある地方で6100人を対象に1985年から21年間追跡したコホート研究です。高血圧患者の飲酒習慣は男性の68.5%(正常血圧者は61.2%)、女性の10.1%(正常血圧者10.3%)に認められ、どんちゃん騒ぎをすることをbingeと云うのだそうですが、moderate binge(1回の宴席で酒6~11杯飲酒)の数もheavy binge(12杯以上飲酒)の数も、高血圧患者と正常血圧者で差はありませんでした。そんな中、heavy bingeの男性の心血管死亡リスクは飲まない人の1.88倍、高血圧疾患死亡リスクは3.71倍になりますし、高血圧患者の心血管死亡リスクは正常血圧者の約2倍でした。さらに1回に飲む酒の量と血圧の程度を組み合わせた結果、moderate bingeで血圧168/110mmHg以上の高度高血圧患者の心血管死亡リスクは4.41倍、heavy bingeで高度高血圧であれば12.7倍に跳ね上がりました。
云いたいことは良くわかります。酒飲んで興奮して大騒ぎすると、それでなくても高い血圧が一気に跳ね上がってぶっ倒れるぞ!ということをまさしく現実のデータとして示した結果です。内服を続けているのに、そして枕元でラベンダーのアロマを焚いているのに、最近若干下がりにくくなった血圧計の数値を前にため息をつくことが多くなったわたし。「そろそろ酒の量を減らさないといけなんじゃない?」という妻のことばに生返事を繰り返しながら、マッコリやソジュは飲んでないけど日本酒と焼酎は毎日飲んでいるわたし。「宴席で騒がなかったら良いんじゃろ!」と開き直るのもちょっと怖い歳になってきました。日々修行。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 眠っていてもいいの?(2023.12.05)
- 大腸がんスクリーニング(2023.12.04)
- 男は炭水化物、女は脂肪!(2023.11.30)
コメント