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コレステロール論争

新聞にこんな記事が出ました。

コレステロール「高めが長生き」…日本脂質栄養学会(2010年9月3日:読売新聞)
コレステロール値 「高い方が死亡率低い」 日本脂質栄養学会で研究成果発表(2010年9月3日:毎日新聞社)

今月3日から開催された第19回日本脂質栄養学会(愛知県犬山市)で「長寿のためのコレステロールガイドライン」がまとめられ、「総コレステロールやLDL(悪玉)コレステロール値は高い方が総死亡率が低かった」という神奈川県伊勢原市の研究成果などを元に、「高コレステロール血症は心臓病や脳卒中の危険因子だから下げるべきだ」とする現在の医療は不適切で多くの場合内服治療は要らないと結論付けています。

単に総コレステロール値だけが高いとか、女性の更年期以降のLDLコレステロール高値とかに内服治療が要らないということに異論はないのでしょうが、男性の高LDLコレステロール血症の取り扱いについてはこれから一騒動あるかもしれません。おそらく動脈硬化や心疾患に関連する諸学会では来年あちこちでディベート論争が企画されるでしょうが、先日書いた「小太りは長生き?」などよりももっと結論が出ないのではないかと推測します。どちらにも主張の根拠はたしかにあるようですから。ただ、この話題が大手新聞に報道され、一般の皆さんがその情報を知りました。特にLDLコレステロール高値のために内服をするかどうか悩んでいる、あるいは内服を始めている患者さんにとっては心中穏やかではないでしょう。単なる高LDLコレステロール血症の方はともかく、糖尿病や高血圧を一緒に持っている人にとっては必ずしもこの理論は成立しないだろうと思うのですが・・・。

先日の健診結果説明のときにこの報道の話をしたら、記事を読んだ人が居ました。少なくとも、わたし達は今回のような情報が世間に流れていることだけはきちんと知っておかねばなりませんね。

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