気を遣ってみる
いつも腰が低く、虫の居所が悪いわたしが何を云っても決して反論することなく、それでいて聞き流し(多くの人が私が壊れたときの対処法としている)ているわけでもなく、米つきバッタのような単なるイエスマンでもなく、きちんきちんと対応してくれる青年がいます。彼と話していると、いつの間にか自分も物腰が柔らかくなるから不思議です。
医者というものは多くの場合、その組織の中では高いところに位置するものだから、時として理不尽なことを強引に主張したりします。一国一城の重鎮であるから理不尽でも従わねばならない、という重い掟にじっと絶えているナースや事務員さんも居ますが、最近はわりと云いたいことをきちんと口にする若者が増えてきました。それが良いことか悪いことかわかりませんが、わたしは若い頃からどんな上司にでも理不尽と思ったら食ってかかっていましたから、そんな人たちの心情がわからないでもありません。
むしろ、冒頭の青年の心中がさっぱりわかりません。「そんなに周りに気を遣ってたら疲れないか?」などと思うのはきっと全くの見当外れなのでしょう。彼らには彼らなりの秩序があって、初めから気など遣っているわけではないのかもしれません。それでもわたしが彼らの心中を経験しようと思うなら、とりあえず「気を遣ってみる」しかないと思います。わたしにできることといえばせいぜい口を出さずに話を聞き流していくことくらいですが、「反論しないでじっと聞いておくだけ」という行動は、わたしにはおそらくもの凄いストレスです。
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