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バーチャル体験

「例えば、わたしのカラダと先生のカラダに一本の線を繋いで、わたしのこの首筋の痛みがそのまま先生の首筋に同じ痛みとして感じられるような、そんなシステムがあったらどんなに良いか!とよく考えるんですよ。」

時々、何かをしている折りに、それは突然やってくる。左の首筋から頭に向かってビリビリビリっと激しい痛みが走る・・・自分のこの症状を、どんな表現をしてもなかなか相手に伝えられないもどかしさがある。・・・先日、健診を受診した女性がそんな話をしました。「だって、わたしのこの感覚、経験したことのない人には分からないでしょ?」

「そうでしょうね。でもわたしはそれ分かります。だって、わたしもよく経験しますから。」・・・それはウソではありません。彼女が話すのとまさしく同じような感覚をわたしも良く経験し、不安になり、病態分析したことが何度かあります。患者さんや受診者の方が訴える症状を、経験がないと想像するしかないのだけれど、一度でも経験したことがあると手に取るように自分の感覚として理解できる。これも医者としての「経験値」と考えていいのかもしれません。もちろんそれがバーチャル体験できたからといって何かが解決するとは限りませんが。

その数日後、今度は65歳を超えた男性が「風呂に入っていたり、横になっていたりして、突然ノドのところが苦しくなって『ゴホゴホッ』とひどい咳をすることがある。このままだと窒息死するんじゃないかと怖くなって胸を叩いていると十数秒で落ち着く。」という訴えをされました。わたしは唾を飲み込み損ねてむせた時の苦しさを思い出し、たぶんあれだろうと考えました。・・・ただ、これはちょっと自信がありません。似たような症状でももっと重篤な病気で彼のいうようなことが起きる可能性はあります。まだわたしが経験したことがないだけかもしれない、と。

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