ビュッフェスタイル
今回の学会出張も朝食付きのホテルに泊まりました。日頃朝食を摂らない習慣ではありますが、せっかくですから、最近は意地を張らずにしっかりいただくことにしています。
入り口で待っていると、うやうやしくエスコート受け、眼下の絶景を見下ろせる窓際の席に案内されました。「ビュッフェスタイルでございますので、どうぞご自由にお取りください。」・・・爽やかな笑顔を残しながら、お嬢さんは次の仕事に移動していきました。わたし、どうもこのビュッフェスタイル(バイキングと何が違うのかしら)とやらが苦手なんです。周りの老若男女のお皿がどれも彩り鮮やかでおいしそうに見えるのに、わたしの皿は妙に雑然として汚らしいのです。いつも大きなため息をついてしまいます。今回も、大きな皿にきんぴらゴボウ、筑前煮、サバ煮もおいしそうだ・・・順に盛っていたらそれだけで皿が一杯・・・なんと地味な色合い。じゃあサラダだ!皿にレタスと大根スライス、かいわれ・・・どうしてこんなにモノトーン?そうだ、タマゴ焼きを入れればいいんだ!冷奴だ、味噌汁だ、納豆だ!いつの間にかテーブルが食べ物で溢れてしまいました。
取ってきた料理のアレンジに自信がないわたしは人に見られないように大急ぎでバキューム食い・・・とにかく早くお腹におさめてさっさと部屋に戻ろう!・・・そう思って頬張っているとき、先ほどのお嬢さんが若い女性をエスコートして隣りのテーブルに来ました。猫背になって、ガバガバ・ボリボリ貪っていたわたしの口が急に静かになりました。背筋を伸ばしてすまし顔でおちょぼ口・・・ゆっくりと珈琲片手に新宿御苑の緑を眺める紳士(のイメージ)・・・。いやあ、我ながら変わり身の早さに驚き!いやらしい中年オヤジですって?いえいえ、若いお嬢さんの横でものを食べるときのエチケットでございます!
| 固定リンク
« 優先席 | トップページ | ありとあらゆる? »
コメント