長時間視聴
(運動中の心拍数)-(運動後の心拍数)を「心拍数回復(HRR)」といいます。HRRが低いほど運動後に心拍数の戻りが悪いことを示しており、死亡や心血管疾患の予測因子とされています。これが「テレビやインターネットなどの長時間画面視聴で障害される」という報告がありました(Jien-Jiun Chen,et al.: Heart Asia, Emmanuel Stamakakis, et al.: JACC) 。
さらに女性の場合は、視聴時間が長いほど腹囲が大きく、HDLコレステロール値が低く、CRPが高いなどの代謝リスクも高くなるらしいのですが、この手のデータは以前からありました。ただ、これが<長時間視聴=運動不足>という意味ではなく、ずっと座っていることで自律神経機能に影響を及ぼす結果だと推測されているところが面白いと思いました。だから定期的にきちんと中~高程度の運動をしろ!とか、あるいは余暇に長時間座らないようにしようとか、そんなことを推奨するわけですが・・・まあ、云わずもがなの真理=「人間は運動欲はないくせに動かない限り生きてはいけない」ということでしょうか。もしもし、定期的にフィットネスジムに通っているけれど、それ以外は暇さえあれば撮り貯めしておいた韓流ドラマを一日中見ているそこの某奥さま・・・!
ちなみに、この手の研究はついつい「余暇の時間」と思い込み勝ちですが、デスクに1人1台のパソコンが置かれて勤務の間中小さなノートパソコン画面に向かって猫背でキーを打っているサラリーマン諸氏こそ、何とかしなければならないのではありますまいか?
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