チェーンメール
「チェーンメールとは、連鎖的に(チェーン)不特定多数への配布をするように求める手紙である」(Wikipedia)。最近では事実に反することが伝わるのをそう云うようになった気がしますが、もともと悪意で作為的だったものだけでなく、良かれと思って出したのに事実と違っていた、あるいはそういうものに変わってしまったというものも少なくありません。
今回の大震災の中で生まれたあるチェーンメールがあります。「関東の電気が底をつき、九州電力(あるいは関西電力・中部電力)などから送電を行うらしい。1人が節電をするだけで、関東の方が携帯の充電をできたり、病院が医療機器を使えるようになります。」というものです。土曜日の段階からツイッターを中心にかなりの量が流れました。芸能人のリツイ-トも拡散の役割を果たしました。さらに日曜になったら携帯メールとしても複数の知人から流れてきました。でもこれは事実に反します。「送電は設備能力などの理由で20万キロ・ワットしか送っていない。これは予備電力で十分まかなえる量という。九電は『節電はありがたいが、被災地への支援にはならない』としている。」(読売新聞)。昨夜、熊本のローカルニュースでも同じ内容が流れました。
でも・・・だからどうだと云うの?という気分にもなるのです。たしかに事実に反する内容だけれど、でも「遠くにいて何もできない自分に何かできないか?」と考えたときにできること、この節電の努力によって現地で頑張る皆さんにささやかながら自分でもエールを送れるかもしれない、と思うからこそ広がるチェーンメール。そして、結局は日本全体、地球全体で一丸となってやらなければならない節電、エコに、今皆が取り組もうとしている事実があります。その思いが高まることに一体何の問題がると云うのだろうか?「ウソのメール」であっても、それが「ウソのメール」だということさえ分かって広がるものであれば、むしろ良いこともある、という典型的な出来事だったのではないか、と思いました。
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