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人生の終わり方

俳優の入川保則さんが、「芝居をしたいから」と直腸がん転移に対する延命治療を断り、「余命6ヶ月を元気のまま終わりたい。役者としてやりかけたことを全うさせることに費やしたい」とコメントしました。すでに葬儀の準備やケアハウス入所の予約もすませた姿には、いろいろな意見があるでしょうが、これからこういう生き方(死に方)が増えてくるかもしれないな、と思いました。もちろん、これだけ達観した発言をするまでにはいろいろな葛藤はあったと思いますし、今でも本心とは違うかもしれないけれど、人生の区切りの付け方を自分で考えてそう決めたのでしょう。

同じように、病名告知を受けたその日に葬儀のときに流すコメントを自分で録音したわたしの上司を思い出しますが、彼はその準備をした上で、「最後まで病気と闘う」という選択をしました。再発が分かったとき、「手術をすると半身不随になるかもしれない。そうなると第一線の救急医として生きていくことができなくなる。それは、わたしの美学に反するから手術は受けない。」と彼は語りました。「先生は、わたしたちにとって、『生きて存在している』ということに意義があるのですから、わたしたちのために手術を受けてください!」・・・部下であるわたしたちが彼の生き方を変えさせてしまいました。

まさしく人生という舞台の最後の役どころをどういう演技でしめくくれるか。自分の人生の中では、誰もがみな皆主人公!(さだまさし「主人公」)

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