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久山町の胃がん

久山町研究はもともと脳卒中に対する疫学研究として始まったもので、これにより高血圧と脳卒中の関連は明白なものとなりました。日本人はこのエビデンスを元に積極的に高血圧治療を行った結果、脳卒中を減らすことができたという事実があります。

わたしも久山町といえば脳卒中であり心筋梗塞であり、今はそれの危険因子である高血圧や糖尿病の解析、というイメージを持ち続けていました。でも、よく考えたら、ここには50年の間途切れることなく繋がれた、個人としての、あるいは社会としてのすべてのデータがあります。Medical ASAHI 2011,Aprilで取り上げられた「久山町研究を日常臨床に活かす」を読みながら、その事実に初めて気づきました。九州大学の若き先生方がここに集まってくるのも分かるような気がします。

この特集の中でわたしが一番興味を持ったのは、胃がんの危険因子の研究でした。胃がんの最大のリスクはピロリ菌感染。でも、日本人の約70%が感染している(わたしもその中の一人)にもかかわらずその多くは胃がんになっていないということは、それに加えて何かが存在する必要があるわけです。九州大学の池田文恵先生の報告によると、それが食塩であり、タバコであり、高血糖である、ということを久山町研究のデータから明確にすることができたそうです。亡くなった方の解剖所見でみつかった潜在的な胃がんも含めて町全体が登録されている研究ですから、ある意味一番正確なデータかもしれません。

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