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セカンドオピニオンは名医か?

テレビで「名医のセカンドオピニオン」という内容の番組をやっているのを何となく見ていましたが、何か制作意図の中に「病気がなかなか治らないのは最初に診た医者がヤブだったからだから、早めに名医にかかり直すのがよい」という雰囲気が伝わってきて、ちょっと気になりました。

たしかに「餅は餅屋」・・・それをピンポイントに診てきた医者ほどいろいろな例を経験しており、経験値がものを云うのが難病治療の世界です。教科書にない意外な症状の出方は経験していないと頭に浮かびません。その番組で<原因不明の強烈な頭痛の例>を見たうちの妻がすぐに「これ、帯状疱疹じゃない?」とわたしの想像すらしなかった病名をあげましたが、その根拠は「自分の経験した帯状疱疹の症状に似ているから」でした(もちろんこの診断が正解でした)。

ただ、やみくもに「セカンドオピニオン」を勧めるのは、単にドクターショッピングを勧めていることにならないかとも懸念します。早く治ることを願って病院を受診して、最初の治療を受けても治らないとすぐ次の医者を求める人たちがいます。でももうちょっとだけ待っていただきたい。医療はマジックではありませんので、医者は最初に診断処方した成果を確認しながら試行錯誤して正解を導き出そうとしています。最初の処方がうまく奏功した場合は良いですが、芳しくないときはすぐにその病院を再受診して次の指示を仰いでいただきたいのです。もちろんそのためにも、医者はそうなる可能性とこれからどう治療展開していく予定かをきちんと患者さんに説明しておくことが前提ですし、医者に何か云うのは失礼だからと何も告げずにクスリだけをもらっている(そのまま捨てている人が少なくないみたい)のでは良くなりませんが・・・。

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