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白衣高血圧は心配ないのか?

日頃は130/85mmHg以下のまったく正常な血圧なのに、医療機関で血圧を測るといつも高血圧になる場合を『白衣高血圧』と云います。わたしが外来をしていたころには、自宅血圧が110~130/70~80mmHgなのに診察室で測定すると必ず200mmHg以上に跳ね上がっている人が数人おりました(日頃から内服をしていますから厳密に云えば白衣高血圧の定義には当てはまらないのですが)。そういう人たちには、家庭で測定している血圧を記録してきてもらってそれで判断することにしていました。

高血圧には、いつも高値の持続性高血圧とこの白衣高血圧、それにこれまでにも何度かここで書いてきた仮面高血圧の3種類があり、仮面高血圧は持続性高血圧と同じ程度の脳卒中罹患率であることは有名です。一方で、白衣高血圧の脳卒中罹患率は正常血圧とあまり変わらないのであまり心配はいらない、と説明している医療者は少なくないのではないでしょうか。

でも、実際には正常血圧の人と白衣高血圧の人とでは明らかに違います。自律神経過敏状態だから血圧が上がるのでしょうが、白衣高血圧は長期的に見ると正式な高血圧に移行する率が高くなり、また心肥大や腎硬化症、心脳血管障害の発症リスクは15年以上の経過では有意に増加することが分かっています。だから、「白衣高血圧はあまり心配しなくてよい」などとは簡単に云わないでほしいし、自分がそうであれば軽症高血圧の治療を意識した生活に心がけていただきたいと思います。

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