抗加齢医学会in京都
京都で行われた第11回日本抗加齢医学会総会は、あいにく3日間とも雨でした。おかげで市内観光をする気にもなれず、めずらしくサボることなくずっと学会場におりました。
とはいえ、あまりに多岐に渡りすぎていて、わたしのアタマは最後までパンク状態でした。学会が終わった時点で完璧なまでにアタマが真っ白になった(白髪のことではありません)のは、初めての経験だったかもしれません。畑違い感を感じた分野も少なくなく、「抗加齢(アンチエイジング)のキーワードは『たべる』『うごく』『生き甲斐』である」ということ・・・わたしが理解できたのはここまででした。各臓器のアンチエイジング、動脈硬化の予防としての薬剤やサプリ、カロリーリストリクション(CR)、サルコペニア、サーティワン、マイオカイン、酸化ストレス、アクロメディカル(医農連携)、オートファジー、マニアックなまでのベーシックサイエンスと運動生化学、遺伝子解析やアミノ酸解析、ホルモン補充療法、見た目のアンチエイジング、メタボサルタン、ERK、DHEA、テロメア短縮 ・・・びっちり詰まったセッションの中で聴いたものをこれだけ書き並べられただけでも凄いな!と思うのですが、でも書き並べるまでが限界でした。アンチエイジングという「怪しい」概念を如何に「サイエンス」として確立させるか、そんな強い意気込みがみなぎっているがために、わたしたちのような未熟者は跳ね除けられそうな威圧感がありました。ただ・・・面白い。来年はもう少し付いていけるように勉強しましょう。
最終日にあった「アンチエイジングドックの最前線」で、「老化度判定をするドック」ではなく「老化に抗うための適切なアドバイスをするためのドック」でなければならないと、お話いただいた先生方が口を揃えて云われたことにとても救われた感じがしました。それはそのまま人間ドックや健診にも当てはめられることだからです。また、「○○年齢」という数字は医学的なコンセンサスとしては使うべきではない、という提言もとても重要なポイントだと思いました。
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コメント
屁理屈医師 先生
お勉強会、大変ご苦労様&お疲れ様でした。
今、アメリカ医療関係では「アンチエイジング・ビジネス」が
真っ盛りと先般渡米した後輩(医師)のお土産話しでした。
ところで、先生! このブログ・デザインの巨鯨らしきキャラクターには何か伝説がありますのでしょうか?
興味深深デございます。
仙台市 asuka3h拝
投稿: asuka3h | 2011年6月 1日 (水) 09時51分
asuka3hさん
本当に疲れました~。
科学がビジネスチャンスとして捉えられ始めた時から怪しい輩がうようよし始めるのでちょっとウンザリですが、それだけ旬だということでしょう。
>このブログ・デザインの巨鯨らしきキャラクターには何か伝説がありますのでしょうか?
◆存じませ~ん(笑)。『森のくじら』というやつだそうですが・・・。昔は定期的に変えていましたが最近面倒くさくなりまして・・・。
投稿: ジャイ | 2011年6月 1日 (水) 22時07分