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ずっと耐えている方が打たれ強い?

重度高血圧症が毎年の健診で指摘されていても絶対にくすりを飲まないある男性が、結果説明の場でこんなことを云いました。

「わたしの血管は長い間ずっと高血圧に耐えているから、ちょっとくらい強い力が加わったくらいではビクともしない。でも、日ごろ血圧が高くない人の血管は急に強い力が加わったら、慣れていないのでひとたまりもないだろう!」

すごい発想だな~。ずっとこれを信じているのだろうか?・・・初めは彼が何を云っているのか理解できませんでした(もちろん今も理解できませんが)。不眠不休で必死に守り続けている要塞はちょっと突くだけで壊滅する、とか、初めて膨らます風船は簡単には割れないけれど目一杯膨らみ続けいる風船は簡単に割れる、などといろいろな表現で説明してみましたが、結局彼は最後まで自分の考えの間違いを認めてはくれませんでした。

こんな分かりきったこと、なんでわからん?と苛立つ自分と、自分の説明力が乏しいんだろうかと自己嫌悪に陥る自分、世間は広いと感心する自分・・・しどろもどろになりながら結局説明をギブアップせざるを得なかったことを思い出しました。彼は今でもその理論に則って、自分のポリシーを貫いているのだろうか、とちょっと興味があります。

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コメント

ジャイ 先生

おはようございます。

お疲れの処、毎々貴重なるご教授を賜れまして、
厚く御礼申し上げます。

本日の「重度高血圧症患者さん」の言分も一理有ると私は思います。

マア、マンネリ化の上塗りと申しますか、
東電や政府が発表している「原発安全神話」と全くのイコールと、云った所でしょう。
「今迄、事故が無かったから安全、安心ですよ!」
でも・・・毎年の定期検査ではボロクソにトラブルは発生していましたが、完全(口)密封(九電ヤラセ・メール同様)し、ヤミに葬っています(私の勤務先でも下請けで一部入っています)。

マ、その時はその時でして・・・日本人の良いところですね。


ところで、般若心経のサンスクリットがありましたので、
ご参考まで。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Falongsibeiye.png         

               屁理屈男の asuka3h 拝

投稿: asuka3h | 2011年7月22日 (金) 11時58分

asuka3h

そうでしょ!

現場(動脈壁)はトラブルに必死で対応しているのに、東電や政府(人間)は「大したことない、大丈夫!」と言っている・・・ね?これこそ、まさしく高血圧患者さんの現実なんですよね~。

般若心経、ありがとうございました。拡大コピーして壁に貼って、いつも眺めておきましょうか。

投稿: ジャイ | 2011年7月22日 (金) 20時44分

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