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理不尽

遠いむかしの話です。

東京で勤務していたころ、マイコプラズマ肺炎をこじらせて1週間自分の勤務する病院に入院したことがあります。入院時検査の心電図で、何度も取り直しをさせられました。筋電図が入るのだそうです。「ちゃんと力を抜いて!」・・・あからさまな舌打ちをしながら担当技師さんが声を荒げました。力なんか入れてないし・・・と思いながらも「できるだけリラックス、リラックス」と自分に云って聞かせますがどうしても筋電図が取れませんでした。「もう、しょうがないなぁ!」と捨てぜりふのように吐き捨てられたあのことばが、20年経った今でもトラウマのように残っています。

それって、わたしのせいですか?わたしが高熱を発しているからですか?この異常に冷たいベッドのせいじゃないんですか?この中途半端な枕の高さのせいじゃないか、とか疑問に思わないんですか?・・・あのとき、病室に戻っても治まらなかったモヤモヤ感 ・・・日常臨床の場で、そんな理不尽な思いをもつ患者さんは少なくないのではないかと思います。

こんなとき、その憤りを相手への憎悪に変えてしまうと自分の負けだな、と思うようになりました。自分も同じ土俵で働く人間である以上、自分が感じた理不尽な感情を少なくとも自分は周りの人や受診者のひとりひとりに与えないようにしたい。あの日以降、特に注意して接するようになりました。ありがたい経験をさせていただいたものだ・・・先日、似たような仕打ちを受けたときに当時のことをちょっと思い出しました。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

【理不尽】との、お題に

興味のアンテナが3本立ち、読んで『なるほど。まさしく。そのとおり。』 と膝を叩いたら爪先がピッとなりました。脚気?

…すみません。久々のコメントでこんなんです。照れ隠しです。


以前にも書いたような気がしますが、僕も数年前に受けた35才健診で心電図技士の横柄な態度に、我慢しきれず、起き上がり怒鳴りちらそうと思ったら『それトイレのスリッパですよ』と言われ、怒りの赤い顔が一瞬で、違う意味に変わりました。なんのこっちゃ。
それが
黄緑の中の茶色事件です。

我が父、曰く
・人にされて嫌なことは、人にもすんな。
・人に嫌なことするような人は、いつかその人も同じ目にあうんぞ。
・人に嫌なことする人がおっても、もしかしたら人が嫌がるって事を、教えられてないんかもしれんけん、かわいそうな人やねえか。文句だけ言わんで考えてみちゃれ。

というようなことを、叩き込まれたことを思い出します。

先生、今日も勉強になりました。
ありがとうございます。


投稿: 別府/キノシタ | 2011年8月10日 (水) 22時11分

キノシタさん

おはようございます。
このお父さんにして、今のキノシタさん在り、ですね。

理不尽な立ち振る舞いをしたり、意味もなく高飛車な態度の人が居ます(先日は妻が頼み込まれて仕方なく行ったバイトの先の責任者がそんな輩で辟易したと言ってました)が、決して皆に悪気があるわけでもなさそう。やはり基本的には子どもの頃の教育・しつけの問題なんだろう、と思う次第です。

邪悪なココロは自らを蝕む!・・・ステキな父さんに育まれたキノシタさんにブラボーです。

投稿: ジャイ | 2011年8月11日 (木) 06時26分

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