歩く
10kg超の体重減少の経験がこれまでに何度かありました。予備校のときに20kg近く減ったのは下宿屋さんの料理が質素だったからであり、研修医時代に10kg減ったのは忙しかったからですが、東京から帰ってきて山の中の病院に出向していたときに10kg減ったときの経験は現在の仕事をする上でとても役に立っています。
私たち夫婦が数匹のムカデや2人の幽霊たちと一緒に住んでいた古い借家は、当時の病院から車で5分ほどのところにありました。今でこそ街中から10kmの自宅まで歩いて帰ることを苦とも思いませんが、当時は病院まで車で通勤すること以外考えたこともありませんでした。それまでの忙しい生活と違って、昼休みが丸々1時間もあるので昼食は家に帰って摂ることにしましたが、着替えて駐車場に行って車で大回りして帰って食べたらすぐにまた車を走らせて帰院するという時間の使い方がとても勿体なく感じました。直接歩いて裏門を出れば医局からすぐに道に出れるのです。ということで、試しに歩いて帰ってみたら10分・・・10分弱で家に着きました。ゆっくり昼食を食い、ちょっとくつろいでからまた10分で帰院。なかなか良いリズム。そうなると朝夕の通勤も歩くようになり、結局毎日2往復する生活が日課になりました。実は、カラダを引き締めるために町営グランドを歩く計画を立てて、わざわざ新しいジャージとシューズを買って行ったのですが、1年間結局一度も使いませんでした。なのに、体重は勝手にどんどん減っていきました。ダイエットのために無理をして行動を変えようとしても長続きはしない。生活に入り込んだ習慣になれば勝手にカラダにあった形に改善される・・・それがそのときに得たわたしの結論でした。
ただし、その後またリバウンドすることになります。習慣にすることの大切さ、習慣をやめることの容易(たやす)さ、そして、習慣をもう一度再開させることの面倒くささ・・・「人間には運動欲はない」というのは、やっぱり究極の真理だと思います。
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