阿蘇
最近、阿蘇を題材にした旅番組をいくつか続けて見ました。毎月2回も3回も車を走らせるわたしにとって、阿蘇は当たり前にそこに横たわっている山です。熊本が世界に誇る「阿蘇」でありながら、大学の時から事ある毎に仲間と出かけた阿蘇は、草千里も大観峰も俵山も米塚も、あるいは高森も、あまりに生活に入り込みすぎて、さほど凄いものだとは感じられずに生きてきました。
でも、テレビ番組を眺めながら、阿蘇っていいところなんだなと素直に思いました。かつて、今は亡きわたしのボスは、県外からゲストが来ると必ず自ら運転して阿蘇外輪山を案内して回りました。今は見違えるような道になりましたが、熊本市の東のハズレ、空港の脇の西原村の小路から民家の軒先を抜けるような道を通って高森に出て、南阿蘇を一周しながら産山へ抜け、さらに阿蘇カルデラの壮大な風景を抜けて空港に戻ってくるコース(そのまま飛行機に乗ってゲストは帰っていくのです)。「ボクは子どものころからずっとこの風景が好きだった。阿蘇の雄大な自然の中に居ると、自分のちっぽけさを痛感するとともに、すべてを包み込んでくれる安心感がみなぎってくる。こんな絶景をいつでも見れるこの地に生まれたことを幸せに思う」・・・彼が生前口癖のように語っていたのを思い出します。それを、この人は郷土愛の強い人だなと感心していたら、わたしの妻も宮崎県との県境から阿蘇を眺めて絶叫したことがあります。「ここから見える阿蘇は反対向きだ!気持ちが悪い!」と。
でも、阿蘇五岳・・・中岳、高岳、根子岳、烏帽子岳、杵島岳を眺めながらも、残念ながらわたしには雄大な単なる九州山地にしか見えません。そんな、だからこそ熊本県民になりきれないのだな、と合点してしまう自分がちょっと寂しかったりし、大分県出身のわたしにとっての[阿蘇」ってあるかしら?と首をかしげる自分が妙に悔しいわけであります。
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