「わがまま薬学生」さんへ
コメントを有り難うございました。一年も前から読んでいただいているなんて、なんと光栄なことでしょう。でも、いつも独り善がりな拙い文章で恐縮です。「医療が人の日常の生活を担うもの」ということばはとても良い表現ですね。そのまま戴きます(笑)。
医療の現場では、予防医学なんて医療ではないという空気がずっと漂っていました。医者は病気を治す専門家、難病を治せるスーパードクターほど価値が高く、それを目指して日々研鑽を重ねる格上の存在・・・そう思っている。だから「健診で『メタボリックシンドロームと診断された』と云って患者が受診した。医者をバカにしているのか!』と、かなり強い口調で医療雑誌に投稿した開業医が存在するわけです。医者のプライドからすると、そんなものは医者の仕事ではない、ということなのでしょう。
でも、医療現場の予防に対する考え方はここ5年くらいで大きく変わったように感じます。メタボ対策の具体的なアドバイスのできない医者なんて、今はもてません(笑)。患者さんから選んでもらえません。クスリを処方するだけが医者でなく、臓器のスペシャリストのみがもてはやされるのではなく、人間を「人間」として診ることのできる医者を社会が求めるようになってきていることは事実のように思います。いい傾向だと思います。きっと薬学の世界も同様なのでは?
それでもわたしはまだまだだと思っています。まだ、『人生は病気ありき』の感覚から医療者も一般の皆様も抜け出せていないと思うのです。
是非、これからもいろいろご意見をお聞かせください。
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コメント
こんばんわ
先生のブログに載せて頂けるなんて光栄です!!
私は今、一番の医療の問題は高齢化や生活習慣による慢性疾患の増大だと思っています。
これは特効薬や神の手を持った医師が現れ解決してくれるなんてことはないですよね。
しかし、正しい生活さえしていれば、病気になることもなく、生き生きとした人生を送ることが出来ます。医療費だってかなり削減になるはずです!
これからは薬剤師も人の健康に責任を持ってるという使命感を持ち、積極的に介入にして行けるようにならなければいけないと思っています。
投稿: わがまま薬学生 | 2011年10月24日 (月) 20時37分
わがまま薬学生さん
是非これからも頑張ってください。
ただ、あまり肩肘張りすぎませんように。おそらく人間は、こうしなければならないとか、こうすべきだとか、そういうことに関わりなく、自らの気持ちに素直に振舞えば「健康」な人生を生きていけるように作られているに違いないと思うのです。楽しい人生を楽しく生きていく後押しが出来たら良いんじゃないかしら?わたしはいつもそう思って仕事しています。
投稿: ジャイ | 2011年10月24日 (月) 21時53分