『健康本』は『病気本』
うちの施設で『健康本』を発行することになりました。わたしもその一部を執筆するように指示され、執筆概要を読ませていただきました。病院のそうそうたるメンバーが執筆担当に当たっており、臓器や病気別に各々の概念や診断/治療、予防などをまとめるようになっていました。
そんな概要をぼーっと眺めながら、「これは『健康本』というより『病気本』だな」としみじみ思いました。明らかに病気が主体で、まずそこに病気ありき・・・病気になることが大前提にあって、病気を知って、病気にならない人生を送ってもらおうというイメージでしょうか。やっぱり、これが医療者の考える『健康』なのだろうかな、と思いました。
そして、そんなことを考える自分は、やっぱり医者じゃなくなってしまったのかな、とも。健康とは病気にならないことでもないし、病気と戦うことでもないし、そんな概念とはまったく別次元にあるもの・・・でも、そんなことを云ったところで、それを本にしたらただの偏屈哲学書になるのが関の山、かしら。
とりあえず、〆切に遅れないように少しずつ資料を集めないといけません。なかなか憂鬱で大変な仕事になりそうです。
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