原因不明
皇后陛下がふくらはぎの腫れと痛みを訴えられて、原因不明の筋膜炎と診断されたというニュースを見ました。
この「原因不明」ということばを世間の皆さんはホントに嫌いますよね。症状があって病院を受診した患者さんなら尚のこと、結果として症状が治ったとしてもそれはたまたまかもしれず、原因を示さない限り末代までヤブ医者扱いされます。医療者側も「原因不明」=「敗北」という発想で患者さんがヘトヘトになるまで検査をしまくったりします。
でも、もしかして原因がわかるものというのは、森羅万象の出来事からすると極めて特殊な一部のものだけなのではないのでしょうか。コンピューターや精密機械のトラブルですら機械全部を解体したり過去ログを細かく解析したりしてもわからないことの方が多く「とりあえず様子をみる」という解決方法がまかり通っています(若い頃はそんな逃げ道は絶対許さなかったわたしも、最近機械なんてそんなもんだ!と納得するようになりました)。それよりももっとはるかに複雑で四六時中大量の敵が体内に入ってくるわたしたちのカラダ・・・たまたま原因がわかることより、わからないままに自分の力で治ってしまったことの方がはるかに多いはずです。それで済ませてはいかんのかしら?
ただ、症状というものはカラダの中からの叫びではあります。「何かがおかしい」ということを伝えるための表現です。必死でSOSを出しているのに、十把ひとからげに抗生剤や解熱剤で消し去ってしまうことは、重大な訴えを見逃してしまう危険性があります。それだけは忘れてはいけないと思います。
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