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体重

「要するに、体重を減らしたら良くなるってことですよね。」

こういう総括をしたがる受診者の方が最近多くなったような気がしますが、これは特定健診・特定保健指導の普及啓発の賜物なのでしょうか?でも、わたしは必ず「いいえ、違います」と即答します。イケズですから。

肥満症の定義は、「減量を要する健康障害を伴う肥満、および健康障害を伴いやすいハイリスク肥満(内臓脂肪蓄積型肥満)」です。肥満症は2種類に分類されています。「脂肪細胞の質的異常による肥満症」と「脂肪細胞の量的異常による肥満症」です。後者は、脂肪細胞が物理的に多すぎること自体が問題な、関節症や腰痛症や睡眠時無呼吸などを指します。これは治療の目的が「体重を減らすこと」なのですから、やせる努力が必要です。でも前者はいわゆるメタボリックシンドロームです。メタボについては内臓脂肪が減ればいいわけで、必ずしもやせることを目的にはしていません。運動や食事の取り組みをしたら、結果としてやせるかもしれませんが、別に大してやせなくても内臓脂肪が減ってくれればデータは良くなります。むしろやり方がまずいと、やせたのにデータは悪化したということになります。極端な場合はホルモン異常や拒食症にもなりかねません。

体重の変化は目安にしやすいのでモニターリングの中心であってもかまいませんが、体重減少はあくまでも結果であって目的ではないということは、本人も指導者も絶対見失ってはいけないポイントだと思います。

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