ランチメイト
「昼飯食いに行こ!」・・・日曜日の昼下がり、わたしのアパートまで誘いに来てくれた同僚と近くのラーメン屋に行ったことがありました。研修医のころでした。ラーメンを注文したかと思ったら、同僚は早速棚に並んでいるマンガ本を読み始めました。一言も発しません。何もすることのないわたしもやむを得ず適当にマンガ本を持ってきて読みました。ラーメンが運ばれてきても彼はマンガを読みながらラーメンをすすり、食べ終わってもページが終わるまでしばらく座っていました。結局彼とは最後まで何の話をすることもなく店の前で別れたのですが、さて何でわたしはわざわざ誘われたのだろう?今でもあのときの真相がわかりません。
最近は友人や恋人同士でも、飲食店に入ると各々がおもむろに携帯を取り出し、黙々とメールやスマホのネットサイトを扱うのが普通なのだそうです。たしかに、最近のうちの夫婦も世間様と同様です。
ランチメイト症候群ということばが巷でささやかれています。「あいつは友達が居ない、つまらない奴だ」と思われたくないので、一人でランチを食べずにツルむことを指すのだそうで、最近は女性だけでなく男性にも多くなってきた、とどこかの記事で読みました。ところが、そんな話とはまったく逆に、ランチは必ず皆が一緒に取るのが決め事の職場が増えてきており、「出てくる話といえばグチや悪口ばかりでウンザリだ」「ランチぐらい自由に食べさせろ!」と感じている女性も多いのだとか。基本的にランチに時間をかけるのが勿体ないと思っているわたしは、勝手に食べて勝手に居なくなる人種で、それを遮る障害のなかった人生は幸せだったのかもしれません。もっとも、そんな連中ばかりになると、一層コミュニケーション術の未熟な人間だけになってしまうのかも・・・難しいものです。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 豪雨災害(2024.10.04)
- 『後期高齢者の質問票』(2024.10.03)
- 汚物流し(2024.09.27)
- リフォーム(2024.09.26)
- フェイクニュース(2024.09.19)
コメント