何かが違う?
昨年秋に腎摘出術を受けた男性が定期の人間ドック受診に来られました。昨年春に人間ドックを受けたときには全く異常が認められなかった腎盂に悪性腫瘍がみつかったのです。きっかけは血尿でした。春の健診のときの尿検査や腹部エコー検査を見直してもやはり異常は認められませんでした。たしかに早期では見つけにくい部位であり、半年前に見つからないレベルだったからこそ他に転移もなく手術を最低限で済ますことができたといえるのでしょう。「すぐに病院に行ってくれて良かった」・・・その経緯を本人から聞きながら、わたしは強くそう感じました。血尿だと気付きながら、「半年前のドックが正常だったのだからもう少し様子を見ようか」と病院受診を先延ばしにするひとの方が多いのではないでしょうか。わたしの様に尿管結石発作を繰り返す人間は特に、多くのことを何でも結石のせいにしてしまう傾向があります。自己反省しきりです。
先日、自らの急性白血病罹患を公表した民放テレビのアナウンサーも、きっかけは首のしこりだったと自分で語っていました。たまたま首を触ったらいつもはないしこりを感じて、いつもは放ったらかしておくのに今回は何か気になって病院受診をしたのだとか。
「これは何かが違う?」と感じたら、面倒でも、様子を見たり次の健診まで待ったりせずにまず病院を受診してほしい! そう力説したくなるエピソードでした。
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