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運動のメタボ改善効果

第66回日本体力医学会のシンポジウム記事で示された、「内臓脂肪減少効果は食事制限でも運動でも同等であるがその機序が異なる」ということについての検討結果はちょっと面白かったので書いてみます。

メタボ系男女を、食事制限群(D群)=標準体重×25kcal×3ヶ月と運動療法群(E群)=合計300分/週×3ヶ月とに分けて、何もしない対照群(C群)とデータを比較したものです(ある意味C群が存在することが一番すごいかも)。体重減少とBMIの低下はD>E>C、内臓脂肪量・皮下脂肪量減少はD=E>C、骨格筋内脂肪減少もD≧E。有酸素能(peakVO2)の改善と大腿筋量肥大はE群で認められD群ではむしろ有意に減少(除脂肪量もDだけ減少)しました。臨床データでは、血圧と中性脂肪、血糖、インスリン値がD、E群ともに低下しましたがHDL-CはE群でのみ増加しています。アディポネクチンはE群で不変でD群で増加、レプチンは両方とも減少でした。

結局、理屈通りの結果が実際に示された感じですが、これを見ていると、運動は心肺機能の改善や筋力アップによる基礎代謝の増加とHDL-Cの増加をもたらすものの、メタボを改善するのにより有効なのは明らかに食事療法である、という結論のように見えてなりません。食事療法では筋肉がなくなっていくので運動が補っているだけだ、と云いた気な感じ。やはり対照群(C群)を、「何もしない群」ではなくて「両方ともしている群」にして、両者の相乗効果の程度を検討しないといけなかったのではないでしょうか。

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