mitame
返してもらった本の中に「mitame」(創刊準備号)という薄いフリーマガジンをみつけました。抗加齢学会の分科会「見た目のアンチエイジング研究会」発刊のものです(「今秋創刊予定です」と書かれていましたが実際には今も発刊されているのかしら?)。
「見た目」・・・アンチエイジングを語るときに避けて通れないことばですが、医療の現場では「見た目」を表に出すと途端に何か怪しい世界のような空気が流れます。美容整形や皮膚科を除けば、「アンチエイジングは見た目ではなくうちから湧き出てくるもの、ココロの在り様が大事」という云い方で見た目は二の次に置かれます。
でもこのフリーマガジンの<ミタメの科学>で論じられているように、「見た目が若いと長生きできる!」というデータが世にはたくさんあります。ここでは双子400組の行く末を追跡したところ、亡くなった人は老けて見えたグループに有意に多かったこと、遺伝子要因が同じ双子同士でも若く見えた人の方が長生きだったこと、さらにテロミアの長さを測定したら若く見える人ほどテロメアが長いことなどを報告しています(南デンマーク大学クリステンセン教授,BMJ,2009)。つまり「見た目の年齢が加齢のバイオマーカーになりうる」というものです。単に見た目が若いと人生に自信ができて免疫力が増すとか、タバコや日焼けの機会が多いと皮膚が老化してしまうとかというのはあるのかもしれませんが、「見た目が若くてかっこいい」というのが健康長寿の目安になれるなら、体重とか採血結果とかよりもはるかにクリアカットでやり甲斐があっていいな、と思います。
あとは、今の自分が実年齢より若く見えているのか見えていないのか、その客観的事実を誰が語ってくれるかという問題ですね。
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