« 「医療は闘い」 | トップページ | 置かれた場所 »

脳と睡眠

第21回日本脳ドック学会のイブニングセミナーで愛媛大学の岡靖哲先生のお話を聴くことができました。仕事としては、隣の会場の”心房細動の管理”を聴くべきだったのですが・・・。やはり、自分の興味がある話題はすんなりとアタマに入ってきます。この日唯一、うたた寝することなく話に聞き入ることができました。

以前、「体内時計(サーカデアンリズム)とメラトニン」の話はここにも書きましたが、睡眠のメカニズムにはこの機構と一緒に恒常性(ホメオスタシス)機構も働いています。これは、起きていると徐々に睡眠物質が溜まってきて眠くなるというものです。眠るとその物質は急速に減って、また覚醒する・・・だから夕方にうたた寝してしまうと夜になかなか眠くならない、というわけ。

メラトニンには睡眠の深さを調節するMT1受容体と睡眠の時相を前に動かすMT2受容体があるとか、高血圧や糖尿病は睡眠時間5時間以下になると一気に悪化する(わたしは危ない):睡眠時間を少なくする実験を4日間続けるだけで有意に耐糖能が低下する)とか、ナルコレプシー(過眠症)を起こすのは、視床下部から分泌されるハイポクレチンというホルモンの欠乏が原因だとか、レム睡眠行動障害(RBD)といって、怖い夢体験をしているときに実際に夢内容と一致した動きや言動をする病気があるとか、RBDとパーキンソン病との関連だとか・・・いやいやいや、みなさんは何のことか全然分からないでしょうが、何かとってもウキウキして、たくさんメモせずにはおれませんでした。

|

« 「医療は闘い」 | トップページ | 置かれた場所 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

ジャイ先生

ご出張ご苦労様でした。

ホームベースに戻られたようですので、
コメントを入れさせて頂きます。

先ず、ブログ背景を変更なされたようですが、
洋酒党なのでしょうか?
それともアルコール飲料であれば何でも・・・?
九州熊本と言えば・・・焼酎?

「広島大学の松本昌泰先生」、中々の熱血漢でオモロイ先生、私と波長が同期しやすく、何度か口角泡を飛ばした論戦を交わした事があります。

私もここの所、出張(出稼ぎと言っていますが)続きで、キーボードと疎遠になりがちで、お蔭様にて先般無事到着致しました、が失礼ながら未開封で申し訳ございません。
別途、改めまして御礼を申させて頂きます。

広島、長崎、福島etc.
日本はアメリカの「核実験場」その物でして、特に広島、長崎は被爆後、「100年は草木1本生えない」と子供の頃に教えられました。
当時格別の「除線」等やらなかったと思いますが、現在は一部の記念遺跡以外は「緑豊かな平和な町」と、なっています。
植物(生物)のバイタリティはすごい物ですね。

はたして福島も如何なるものでしょう。
私は80Km圏内に生活をしています。

ア、私、理屈理論、プロセス関係なく睡魔が襲ってきます。
いつ寝たかは判りませんが、目覚めた時は判ります。

猫は24時間のうち20時間は寝ているので「寝る子」が「ねこ」になったとか・・・実に羨ましい。
でも・・・そのうち「目覚めない眠り」に就かなければならなくなります。・・・ン、今のうち余り寝ない方が良いのかな?

いつもの様に、支離滅裂の内容で恐縮です。

asuka3h 拝

投稿: asuka3h | 2012年6月21日 (木) 09時35分

asuka3hさん

御無事で何よりです。
原爆の問題は、汚染物質の受け入れ問題も含めて良いも悪いも賛否楼論の中で、政治が他人の目を気にして右往左往している限り前には進みません。でも、生き物は人間も含めて理屈とはかかわりなく確実に逞しく生きている。それが現実ですね。

明日からお江戸に学会。ちょうど1年前に初めてサーティワンとかサーテュインとかの存在を知った抗加齢医学会総会に行ってまいります。

投稿: ジャイ | 2012年6月21日 (木) 20時23分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「医療は闘い」 | トップページ | 置かれた場所 »