イヌと幼児とカゼ
おもしろい記事をMTProからみつけました。
『生後早期に犬と接触した幼児の風邪リスクが減少』(Pediatrics2012.7.9オンライン版)
フィンランドの前向きコホート研究ですが、生後1歳までに犬との接触があった幼児は,接触のなかった場合に比べ,上気道感染症や中耳炎の罹患リスクが有意に減少していたことを報告した、というのです。家庭で犬との接触があった幼児は全くない場合に比べ,呼吸器症状あるいはまたは同感染症の頻度が少なく、さらに中耳炎の頻度は約半分に減少していたけれど、猫では接触の有無による有意な変化は認められなかったそうです。
これを発表したクオピオ大学病院のEija Bergroth氏は、今回の結果から、生後1年間の犬との接触による呼吸器感染症への保護的作用が示唆されたと結論付け、生後早期のペットとの接触が幼児期の呼吸器感染症への耐性獲得において重要であること、さらに猫についても犬よりは弱いものの保護的作用が期待できるとの見解を示しました。
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免疫が発達していない生後早期の幼児には犬猫のようなペットとは接触させないことが大事なのだと思い込んでいたわたしとしてはとても驚きの報告でしたが、どうもペットの中で犬だけは別格だったようで、「幼少期の犬との接触が風邪エピソードの回数減少に関連する」という報告はすでにあっていたそうです。まあ、犬好きのわたしとしては、そのメカニズムがどういうことかなどに関わらず、とにかくとっても嬉い報告でした。
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