« 甘いものが好き | トップページ | 子育て四訓 »

水俣学

水俣病のために人生をささげた原田正純先生の最後の姿を見ました。自ら白血病と闘いながら「自分が水俣病を知ってしまった責任」として最後まで闘われました。

「九州沖縄特集『医師 原田正純 未来への遺産』」(NHKーG)

「医学は中立でなければならない」というのは力関係が同じものに対して言う言葉。圧倒的に一方の力が弱い場合に「中立である」ということは強いものの味方をするということに他ならない。・・・重いことばとしてわたしのココロに響きました。わたしが熊本大学に入学したときから、「水俣病=原田正純」の名を知っていました。「あいつは変わり者だ」「彼は医学者ではない」と批判する先輩たちのことばを何度も聞きながらも、医者のやるべき仕事はむしろ原田先生の姿なのではないかと思ったことと、それを面と向かって口にできなかった弱い自分の姿を思い出します。医学者が医学の観点でのみ「水俣病」を語り、基準を満たすか満たさないかで「水俣病」かどうかを決定する・・・情に左右されず科学の目で厳しく判定する・・・ちゃらんぽらんな医学知識しかないわたしはそのことばに反論できずにいましたが、この番組を見て、急に霧が晴れました。

「水俣病は病気ではない。『病』と名前を付けてしまったことが悲劇。水俣病は犯罪であり殺人行為なのに、それをすべて「医学」に丸投げしてしまったことが最大の過ちだった」。

わたしたちの先輩は、強い信念で圧倒的弱者のために生涯を捧げてきた、偉大で優しいまなざしを最後まで絶やさなかった方でした。何もできない無力な後輩として、その存在を知れたことをただただ誇りに思います。

|
|

« 甘いものが好き | トップページ | 子育て四訓 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 甘いものが好き | トップページ | 子育て四訓 »