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判定区分

約1年前に人間ドック学会の会告として『判定区分の改定について』というお達しが届いていました。全国の人間ドック実施機関で、判定の統一を図りましょうということで、「各施設におかれましては、遅滞なく改変されるようお願いいたします」と、間接的な圧力もかけられていました。その中で私が気になったのは、「心拍数101以上と39以下は精密検査指示」というやつです。

人間ドックの診察で、「脈拍数101以上と39以下」はあまり珍しくない所見だと感じています。「病院や健診に来るといつもドキドキしてしまうんです」という人は老若男女を問わずたくさんいますし、胃透視検査の後で診察すれば検査薬の影響で心拍数は著しく増加します。方や、マラソンをする方では脈拍数40以下は珍しいことではありません。「脈拍数」ではなく「心拍数」と書いてあるのだからこれは心電図の判定なのだと思いますが、何の症状もなく元気いっぱいの方の心電図が洞性徐脈や洞性頻脈だったとして、私はそれに精密検査指示を出す気はありません。云いたいことはわかります。洞性頻脈の方の中には高度の貧血や甲状腺機能亢進症の方も隠れているでしょうし、高度の洞性徐脈の中には無症候性の高度冠動脈病変や洞機能不全症候群が隠れていることがあるから、念のために外来でチェックをすべきだと云うのでしょう。それで問題なかったらそれで良いじゃないか、と。わたしが臨床現場から健診の世界に移ってきたときもそう思っていました。でも、相手は何らかの症状があって病院受診した患者さんではありません。「念のため」だけで仕事を休み、安くない医療費を払って一日を潰させるわけです。毎年同じ所見のそんな心電図の方に、杓子定規に「これはとにかく精査」をさせるとしたら、わたしはずっと良心の呵責にさいなまれることになるでしょう。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

私もこないだ行って来たわよ〜。スケバン次女が精密検査を受ける事になって〜。付き添いで〜。仕事休んで〜。

通知が来てから検査してから結果聞くまで…

次女は、マリア様のように優しい聖母になっておりました。

「子供たちに、母の笑顔を思い出に残してやりたいんよ…」って。

で、ま、何ともなかったんだけどね!

そして次女は、また元のスケバンママに戻りましたとさ。

メデタシ! メデタシ!

投稿: スライド作り、早いっすね〜♪ | 2012年12月16日 (日) 06時45分

母は強し、オンナは強し。 納豆! ん? 違う。納得!納得!

週末に遊びたい時は、それまでに何とかする。それは私の譲ることのできない揺るぎない姿勢です。どうせどこで妥協するかなんですから、スライド作りなんて。

投稿: ジャイ | 2012年12月16日 (日) 20時21分

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