文章力
毎年、施設の業績を示す『年報』を発行します。今年もその作成作業が始まり、これまでの”がん”の解析だけではなく”生活習慣病”のデータ分析も加わることになりました。スタッフの皆さんが仕事の合間を縫って日夜がんばっています。そのチェックと推敲・校正をするのがわたしの仕事なのですが、この1ヶ月、毎日毎晩その仕事だけでヘトヘトになりました。
最近の若い方々は、表現力が、ない。データ分析力はすばらしいけれどそれを文章にして他人に伝える力が弱い、と痛感します。何も知らない人が読んでわかってもらえる、その前に最後まで読んでもらえる文章を書くには、当然技術が要ります。例えば、「男の方が女より多い」と書くのと「女の方が男より少ない」と書くのがどっちでも同じでしょ!と思っているようでは、どうしようもありません。何を伝えたいのか、何を強調したいのか、まずはデータからストーリーを組み立てないと。
そして、なぜだか知りませんが、みんな選ぶことばが難しい。公文書にありがちな、できるだけ硬い漢字でがっちり固めて、なんとなくわかるけど曖昧で実はよくわからない、だからあまり突っ込まれない、みたいな表現・・・彼らの報告書や学会発表スライドでよくこの表現を見ますから、これが業界の習慣なのでしょうか? 字数制限があるわけじゃなし、読むのは一般のヒトなんだから、もっと平易に表現し直したら?とアドバイスすると・・・どうしていいかわからなくなるみたいです。
今回は、三度、四度以上に書き直させたものばかりでしたが、何とか出来上がりそうです。是非今回の文章書きがいい経験になってもらえるといいなと思います。
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