オトコの乳首
「診察をするので前を開けてください。」
先日、二十代の若い男性にそう云って聴診器を構えたら、躊躇してなかなかアンダーシャツを上げてくれませんでした。下を向きながらとても恥ずかしそうに上げたシャツの下から、ピンクの乳首が見えました。
たしかに、男は人前で乳首を見せても平気なのが当たり前、と思い込んでいますが、一体どこで男の乳首と女の乳首の価値観の差が生じてきたのだろうか、と考えると、よく分からなくなってきました。女性にとっての乳房や乳首は女性の象徴であり「大事なところ」だから子どものころから隠すように躾けられますし、膨らみが出始めたころから「はずかしい」感情が生じるのは性の遺伝子だと思います。では、なぜ男はハダカでいてもはずかしくないのか?女性と違って、コスメチックにもファンクショナルにも存在の意義がないと思い込まれているからか?「はずかしくないよ、そんなもの!」と教育されているからしょうがないけど、ホントはやはりはずかしいのが当たり前なのではないのかしら?
よく考えてみると、最近の男の子は、子どものころの水泳の授業を除くと、部活少年でもない限り人前でハダカになる機会はあまりありません。男の子なんだからヒトに乳首を見せるのをはずかしがるのは変だぞ!と思っているのは、もしやわたしたちのようなオジサン・オバサンだけ?
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