「お薬手帳」
「『お薬手帳』の耐えられない軽さ」というコラムが2013.1.25付の日経メディカルオンラインに載っていました(内山郁子)。
患者さんが携帯している「お薬手帳」はさぞや医療現場で有効活用されているのだろうと思っていたのに、いざ自らが患者になってみると、診察室で担当医にそれをみせてもせいぜいチラッと見る程度でその扱いの軽さに愕然としてしまう。あるいは薬局でお薬手帳を渡しているにもかかわらず「他に飲んでいる薬はありませんか?」と聞かれるのはおかしくないか?という内容です。
記者である内山さんが勧めるのは、「医療者も自分のお薬手帳を持ってみること」だそうです。たしかに医療者のほとんどがお薬手帳なる存在を他人のモノ(自分は他人に施してあげる立場である)として把握しています。薬のことは重々承知の上で使っているのだから、自分はそんなもの要らない、と思っているのは事実かもしれません。急性疾患で病院にかかったり薬局で薬を買った時に記録しているとたしかにその病気に罹ったのがいつか思い出せるよな、とは思いますが、そんなことだけで自分用のお薬手帳を作る気にはなれません。
でも少なくとも、忙しい日常診療の中で、患者さんの手渡してくれる「お薬手帳」をきちんと吟味する(吟味していると患者さんが感じてくれる)余裕だけは持ちたいものです。実は、チラッとであっても開けてみたらきちんと中味は把握しています・・・そこはプロですから。
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