肥満ドライバー
先日配信されたCareNetに出ていた記事です。肥満ドライバーは正常体重ドライバーよりも自動車事故で死亡するリスクが高いという研究です(Emergency Medicine Journal オンライン版)。
この見出しを見て最初に思い出すのは、「自分の前に停まったタクシーに乗り込もうとしたとき、もしその運転手がとても太っていたら、あなたはこの運転手に自分の命を預ける勇気がありますか?」という、ある大学の先生がわたしたち聴衆に向かって云った問いかけです。それは睡眠時無呼吸の講演のときでした。太っている人は大なり小なり間違いなく睡眠時無呼吸が存在する、という話の具体的な例を挙げられたのです。その運転手は、いつ居眠り運転をするか分かりませんし、心筋梗塞や脳梗塞を運転中に起こすリスクも高いからです。すごくインパクトのあるお話でした。
そんな内容の検証論文かと思ったら全然違っていました。肥満者は糖尿病や高血圧などが合併していてケガの回復が遅れやすいことと、カラダが大き過ぎてシートベルトがきちんと用をなさない可能性があること、それがリスクを上げる理由なのだというわけです。なんかあまりに予想外の内容で、ちょっと笑ってしまいましたが、確かにそれも一理あるなと感心もしました。「米国では肥満に対する偏見をなくすため、体の大きさなどは関係ないと思い込ませる動きがあるが、事実、関係する」というコメントにもちょっと驚きました。太っている人間は自己管理能力がない!・・・成功の最低条件は健康管理と体重コントロールができていることだ!と云いはじめたのは、確か米国からではなかったのかしら?
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