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座らない

座っている時間が長いと糖尿病を招く」という記事が2013.3.14のCareNetcomに出ていました。

イギリスのレスター大学から発表されて「Diabetolodia」オンライン版に掲載されたそうですが、要するに「座っている時間が長いほど2型糖尿病になる率が高くなるから、運動自体を勧めることよりも家や職場で座らないように働きかける方が糖尿病予防に効果的かもしれない」というものです。つまりエネルギーを使う=身体活動をする、ということは「運動、運動」と大げさにがんばらなければならないわけではないことを示していると云えましょう。

ただ、この程度の内容なら、わたしは10年近く前に田中逸先生(当時は順天堂大学助教授、現在は聖マリアンナ医科大学教授)のセミナーで教えてもらった記憶があります。「主婦は昼間はテレビを見るから運動する時間はない」と患者さんが云うから「それなら立ってテレビを見ろ」あるいは「家事をしながらテレビを見ろ」と指示したらウソのように血糖値が改善した、というものです。だからそれ以降、まるで自分の手柄のようにあちこちの講演でそのエピソードを話してきました。

うそのような本当の話。なんだ、そんなものなら簡単!・・・当時者でないヒトはそう思うでしょう。でも、当事者にとってはそう簡単なことではありません。もともと運動が好きではないヒトたちです。わたしは何をするにも立っていることが多いので気になりませんが、「ムダに動く」ことをわざわざ自ら課するなんて馬鹿げたことは普通はしません。面倒くさいからテレビを見ているのに・・・座ってできることをわざわざ立ってするなんて殊勝なこと・・・健闘を祈ります。

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