こだわり
「あなた、たまには料理作ってみたいとか思わないの?」・・・ある日突然、妻がそんなことを云いました。
「ん?別に思わない。美味しい料理を自分で作って食べたい、という欲求そのものがないから。食べれたらなんでもいいし」というと、「そうだよね、あなたは、食べることへのこだわりがないものね。食べることへのこだわりがない、というかその他の欲望もあまりないよね?」と、しみじみ云う。
人間の欲望:食欲、性欲、物欲、出世欲、睡眠欲など・・・人間は基本的な欲望があるからこそ人生を活き活きと生きており、その欲の強さが活力である。ギラギラとして生きているいる人ほど”成功”する、というのもあながち間違いではないし、夢を実現させるにはそれだけ強くて継続できる欲望が必要である。それからすると欲望とこだわりの少ないわたしは、人間としては薄くて枯れそうな存在なのかしら。そんなわたしを称して、「あなたはもうほとんど悟りを開いてしまっているんじゃないの?」と妻は云います。若いころから欲望がなかったわけではないし、人生を諦めているわけでもないのだけれど、でも、たとえ今わたしに何でもできる能力があったとしても、速水もこみちさんのようなカッコいい料理の才能を得たいとはちっとも思わないし、大金持ちになりたいとも、ノーベル賞をもらうような研究者になりたいとも、有名な俳優になりたいとも、一流のスポーツ選手になりたいとも、特に思わないんだよなあ・・・。
やっぱり枯れていってる気がする。
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コメント
ジャイ先生は若い頃から悟っておられたんですね(笑)。
自衛官時代、毎晩美味いものを食って飲み歩いていた時代があります。一人で一千万を超える金を持っていた時期もあります。寮で部屋長を殴り倒して、威張り腐っていた先輩達に恐れられたなんてこともやりました。看護学校で女性陣にちやほやされた(金目当てですけど)こともあります。
食い物、酒、金、地位・名誉、資格、取り巻き連中、権力、暴力、異性…。世の中の人間が欲しがるもの、どれ一つとして私をホントの意味で「幸せ」にはしませんでした(笑)。
仮設住宅に整体のボランティアに行ってるとき、書をしたためてるとき、一人で抜刀術の稽古をしてるとき「あ~幸せ」などと感じてる今日この頃です(笑)。
投稿: コン | 2013年4月 2日 (火) 22時25分
コンさん
コンさんの人生、さすがに濃い~ですね。人生は経験則、ある意味うらやましいです。
ま、こんな私もこれから凸凹の振幅の大きな人生展開になるやもしれませんもんね。
投稿: ジャイ | 2013年4月 3日 (水) 22時35分