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凝固性亢進

心臓発作原因に新たな可能性 【米国心臓血管造影検査インターベンション学会】

数日前に配信された米国心臓血管造影検査インターベンション学会(SCAI)の報告で、若い人の急性冠症候群(不安定狭心症や急性心筋梗塞など)は、不健康な生活が原因ではなく、凝固性亢進と呼ばれる血液が凝固しやすい疾患が原因である可能性が示唆された、と発表されました。

若い人の心筋梗塞がコレステロールや動脈硬化の結果ではないことは容易に想像できます。人間のカラダはそうヤワではありません。十年二十年そこらで血管が壊れるとしたらそれはよっぽど乱れた食生活でないと難しい。でも、血液が固まりやすいのが体質や病気であるとしても、そんな人が固まりやすい生活をしているから起きるのではないか。結局、その人の不健康な生活パターンが、「原因」ではなくても「誘因」ではあるはずではないのか、という思いはあります。・・・それだけでは説明がつかないヒトも確かにいます。

昔、循環器内科の外来をしていたころ、ある高校の先生で動脈硬化の危険因子をほとんど持たないのに脳血栓や動脈血栓を繰り返す人が居ました。もちろん凝固系検査も行いましたが調べる限りでは問題になる結果は見られません。脱水になるような生活パターンでもないし、不規則な生活を送っているわけでもなく、結局わたしは彼に何もしてあげられませんでした。

でも、それは本当に特殊。若いヒトの凝固系異常は環境因子も含めて、やはり生活要素が大きいのではありますまいか。

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