一過性脳虚血
有名アーチストが罹って話題になった一過性脳虚血発作が朝のワイドショーで取り上げられていました。若くして急性心筋梗塞に罹った先日の女優さんも今回のミュージシャンも、この病気に罹るには若すぎる印象があります。翻って考えれば、現代社会の生活環境がこれらの病気を若年化させていると云えるのかもしれません。
「虚血」というのは各臓器の組織に十分な栄養(組織の場合の栄養は”酸素”)が行き届いていない状態のことです。普通は酸素を運ぶのが動脈ですから、動脈が何らかのトラブルで十分な酸素を運べなくなると各臓器が虚血発作を起こすことになります。脳の場合は「一過性脳虚血発作」、心臓の場合は「狭心症、または心筋虚血」です。ただ、「虚血」ということばが出ると必ず「動脈硬化」「生活習慣病(高血圧・脂質異常・糖尿病・メタボリックシンドローム)」が取りざたされ、乱れた生活のツケで動脈が詰まって起きると強調されます。でも、現代人はむかしほど乱れた生活は送っていません。10代、20代の若者は確かに信じられないほどの乱れた生活を送っていますが、40歳以上の方は意外なくらいにマジメに食生活に気を配り、適度な運動をするように心がけています。若年性の臓器虚血が起きるようになってきたのは、おそらくそんなWikipediaに載っていそうな教科書的理由ではなく、過労や脱水や体内リズムの乱れ、つまりは24時間不夜城のように活動することができる社会環境や温暖化~熱帯化の異常気象やそれらの影響を直接受ける自律神経系の不適応に誘因の主体があるような気がしてなりません。
ちなみに、狭心症と違って、一過性脳虚血発作はほとんどの場合、状況証拠しか残りません。脳梗塞の症状があったのにすぐに治って検査しても異常がないときに、「たぶん犯人は脳の虚血だろう」ということになります。だからその後ずっとアスピリンなどを飲む羽目になります。梗塞になったらスワ大変とばかりにマジメに飲み続けますが、意外に生活は改めないものです。経験のおありの方はくれぐれもご用心を。
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コメント
仰せの通り各種報道を見ている限り「加齢病?」が大幅に低年齢化している様に思われます。
若い世代の「不摂生」「暴飲暴食」等は何時の時代でも同じと思われますが、日本経済復興期にコキ使われた我々世代とは比べ物にならないと思います。
私等も「モーレツ社員、モーレツ商社マン」と称された者でした。
でも現代ほど「加齢病?」の低年齢化は無かった(少なかった)と周囲を見てて思います。
昨今の「加齢病?の低年齢化」の原因を私なりに考えて見ますと、
24時間社会となり、「体内時計」と肉体の時差、アンバランスが重要なる主因と思われます。
次に「電磁波」トラブルもウエイトが思いと思われます。
電波メディア時代、我々の時代と現代では、体を通過する「電磁波量」は極端に増加していると思います。
特に携帯電話類は体内操作電流に大幅な影響を与えていると思います。
脳波、心電、筋電、神経伝播・・・オマケにそれらを検査すべくMRI等によるそれらの電流、電位の撹拌・・・正常に働く方がオカシクなると思われます。
論より証拠? 仕事柄、大学にある「電磁シールド・ルーム」に潜り込みますと意外とスッキリし安眠が出来ます。
外野がウルサイ時、リフレッシュ、サボりに最適空間です。
勿論、携帯電話類は通じません!
時々リフレッシュ(サボり)している asuka3h 拝
投稿: asuka3h | 2013年6月16日 (日) 16時47分
asuka3hさん
すべて正論。
それもまた生活習慣病かもしれませんが、いわゆる動脈硬化云々とは違う次元が現代社会を襲っております。磁気もまさしくその通り、と思います。
・・・お互い、「変わり者」と云われる所以?
ちなみに、私はMRI検査を受けると痛かった腰がすっきり治ります。だから治療だと思って時々検査を受けることがございます。周りの人は信用してくれませんが。
投稿: ジャイ | 2013年6月16日 (日) 21時17分