目標体重(前)
「わたしの理想体重は○○kgだからあと●kg減らしたいんですよね」「あなたの体重はあと△kg減らすと目標に達しますから頑張りましょう」
まあ、メタボの健診が始まるはるか前から、体重は人類の最大の関心事であり、現代社会は得てして減らせる人間がもてはやされます。健診現場ではとにかく理想体重があり、各人が自分の目標体重を設けて、それを達成すべく行動計画を立てます。そして日々血の滲むような努力をするわけです。
体重に限らず物事のバランスというものはインとアウトの単純な引き算です。どちらかが多くなれば自然とどちらかに傾き始めます。お金であれば使う量が変わらない限り貯金は貯まる一方か破産するかのどちらかです。でも、そんな計算式と違い、体重はそれがずっと続くわけにはいきません。ずれていたバランスが均衡を保てる関係になるまでは変化しますが必ずプラトーになるはずです。毎日激しく運動して食う量を極端に減らしたとしてもどこかでプラトーになります。そこが、そのパフォーマンスのバランスが取れた点だからです。だからこのプラトーを保つためにはその生活をずっと続けなければ成立しません。「あと2kg減らせば目標に達しますからあとちょっとだけ辛抱して頑張りましょう」とか云って激励する姿を見かけますが、その辛抱、一生続けない限り維持できませんからあまり無理させないでほしいと密かに願っています。
(つづく)
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 手に汗があふれる(2024.09.20)
- 機会飲酒って?(2024.09.16)
- アイマスク(2024.09.18)
- 都市の緑化促進(2024.09.17)
- イヌを飼うと元気で長生きになる理由(2024.09.13)
コメント