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ライフサイクルプラン

ある組織では、定年になる3年前の皆さんに、退職後のライフプランの準備をする研修会が行われています。ここ数年、わたしはこの研修会で健康管理についての講演を依頼されています。

1時間の制限時間で話せることと云えば、当然、生活習慣病の予防のはなしになります。動脈硬化のメカニズムや糖尿病の怖さを解説し、今のうちから運動と食事を意識して改善させる必要がある、自分を甘やかしすぎてはいけない、皆さんは急性心筋梗塞で今夜救急搬送されてもおかしくない状態なのだよ、と脅しながら・・・。

ところが最近、毎年講義の準備をするたびに少しずつ気持ちが変わってきている自分に気づき始めました。そんな病気のことなど大したことではない感じがして、あまり強調する気になれなくなってきているのです。それはおそらく、自分が対象の方々の年齢に近付いてきたからだろうと思います。今までは理屈で説教していました。人生を全うするにはこうあるべきだ、と。でも、この歳になってくると、病気になるかならないかということよりも、如何に良い人生を送って最後の締め括りをどういう形にすることができるかということの方が意味が大きいと思うようになってきています。

ですから、今年は病気の説明は簡単に済ませて、より楽しい人生を送ることのできる方法を、模索しながらわたしなりにいくつかお話ししようと思います。

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