一口5000円
「趣旨に賛同していただけるなら、一口5000円でお一人様何口でも結構ですのでご協力ください」
寄付のお願いや、新しい取り組みへの出資企画などでよく目にするこのことば。これが意外に大変なのです。職場や組合などの「何とか基金」とかは最低限の出資で抑えたいものだということを相手も心得ていて、役職などによって「最低○○口以上何口でも」と指定されて、それでもってその最低口数を出すのが常です。
でも、たとえばわたしの友人の演劇団体が活動資金の援助を得て安定した活動をするために会員を募りました。後援会(年会員)のようなものです。その募集のページに書かれているのです。
「一口5000円でお一人様何口でもOKです。」
わたしの大事な友人の活動を何とか手助けしたいと思いながら、ここでハタと悩むのです。「何口にしようか」・・・何口か、選んだ値段がそのまま友情の値段、彼らの商品価値というか存在価値をデジタル数字で表さなければならなくなったとき・・・数字が出せない。誰々さんはいくら出したの?とか、相場はどれくらいなの?とか、まるで値踏みするようなことは何か違う感じがするし、よほど「いくらほしい」「何口以下でお願いします」とか書かれた方が楽です。3口とか5口とかが無難(わたしが入っているプロサッカーチームの後援会はこんな感じ)だけど、そんなもので良いのか?彼らの存在はわたしにとってそんなものなのか?いやいや、そういわれるとそりゃ預金をはたいて生活を切り詰めて10口、20口出資しても勿体ないとは思わないかもしれないけど、それでもじゃあ彼らの価値は5万円、10万円なのか?・・・埒があかなくなってしまいます。
だから、今もホームページのその欄をながめながら、何度も中身を読みながら、結局ずっと手を挙げられずにいます。
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